将棋の盤面を読み解くことは、将棋を楽しむための基本的なスキルです。
この記事では、将棋の盤面上で使われる基本的な表記法から、指し手や特殊な表記、さらに棋譜並べの重要性まで、初心者にも分かりやすく解説します。
これを読むことで、棋譜をスムーズに理解できるようになり、自分の対局力向上にも役立ちます。
最終的には、プロの対局をより深く理解し、自分のゲームを振り返るスキルを習得することで、将棋の楽しさが倍増するでしょう。
この記事のポイント
② 特殊な指し手の表記や符号を理解し、棋譜を読み解く力を身につけられる
③ 棋譜並べの重要性を知り、実際の対局に活用できる
④ 初心者でもプロ棋士の思考や戦略を追体験できる方法を習得
将棋の盤面の基本的な表記法
・初心者向け解説
・駒の位置の表記
・盤面図を活用した理解
将棋の盤面は9×9の正方形のマス目から構成されており、各マスには独自の座標が割り当てられています。
座標は「縦軸」と「横軸」で構成され、通常は横軸が数字(1~9)、縦軸が漢数字(一~九)で表記されます。
この形式を理解することで、将棋の棋譜や指し手の読み方がスムーズになります。
例:将棋盤の座標システム
将棋の盤面上の一つのマスは、横と縦の組み合わせで特定されます。
例えば「5五」は、横の5列目、縦の五段目にあたるマスです。
この座標システムは、駒の動きや配置を明確に表現するために非常に重要です。
初心者向け解説
初心者の方にとっては、まず盤面の「座標」を覚えることが大事です。
囲碁やチェスと異なり、将棋の盤面には独特の記号が使われていますので、まずは「1~9」と「一~九」の組み合わせに慣れることが第一歩です。
これをマスターすれば、プロの棋譜や解説動画を理解する際に役立ちます。
駒の位置の表記
駒の位置は「座標+駒の種類」で表されます。
将棋の駒は漢字で表記されるため、最初は少し複雑に感じるかもしれませんが、慣れると簡単に理解できるようになります。
盤面図を活用した理解
実際の盤面図を見ながら学習することで、より効果的に座標システムを理解できます。
多くの将棋アプリや書籍には、盤面図が用意されているため、それらを利用して実際の駒の配置や動きを視覚的に確認するとよいでしょう。
将棋盤と駒の画像を頭に思い浮かべることで、記憶に定着しやすくなります。
将棋の盤面の指し手の表記
・複雑な表記
・「成り」「不成」「打ち」
将棋の指し手を表記する際には、駒の動きとその位置を符号で表すシステムが用いられます。
これは、対局中の記録や後から局面を振り返る際に非常に役立つもので、符号を理解することが、将棋を深く楽しむための大きなステップになります。
基本的な表記の仕組み
将棋の盤面は9×9のマスから構成され、横軸(筋)には数字1~9が、縦軸(段)には漢数字(一~九)が割り当てられています。
この座標システムを使って、駒の動きが記録されます。
後手の場合は、「△」が使用されます。例えば「△3四歩」は、後手が3筋四段目に歩を進めたという意味です。
この符号に慣れると、プロの対局や本などの棋譜がスムーズに読めるようになります。
複雑な表記
駒の位置や動きを区別するために、いくつかの記号が加えられます。
たとえば、同じマスに複数の駒が動く場合、その動作を表す「右」「左」「上」「引」などの記号が使われます。
これにより、どの駒が動いたのかを正確に示すことができます。
たとえば、「5六銀右」は、5六のマスに右側から銀が動いたことを示し、「5六銀左」は左側から動いたことを意味します(日々頓死)(Shougi-A)。
「成り」「不成」「打ち」
また、駒が敵陣に進んで「成る」場合は、「成」の記号が追加されます。
たとえば「7六桂成」は、桂馬が7六に進み成ったことを示します。
反対に、成らなかった場合には「不成」という記号がつきます。
さらに、駒を盤上ではなく、持ち駒を使って駒台から打つ場合には「打」という記号が加えられます(MyNavi Books)(Japan Shogi Association)。
こうした符号を覚えることで、将棋の対局の記録(棋譜)を正確に読み取り、戦局を深く理解できるようになります。
将棋の盤面の特殊な表記
・「成り」と「不成」の選択
・「打ち」の表記
・「同」の表記
将棋の盤面において、基本的な指し手表記に加えて、特定の状況に応じた「特殊な表記」が使われることがあります。
これらの表記は、特に複雑な局面や同じ種類の駒が複数ある場合に使われ、対局の流れを明確にするために役立ちます。
「右」「左」「引」「上」「直」の表記
通常、駒を動かす際には、その動きの方向を指定するために「右」「左」「引」「上」といった補足表記が加わります。
例えば、同じ種類の駒が複数存在し、どちらの駒が動いたのかを区別するために使われます。
例えば、以下のような表記があります:
- 5六銀左:5六のマスに左側から銀が動いたことを示します。
- 5六銀右:右側から銀が動いたことを示します(Japan Shogi Association)(Shougi-A)。
また、「直」という表記は、駒がまっすぐに前方に動いた際に使われます。
例えば「5六金直」という符号は、金が5六のマスにまっすぐ進んだことを意味します。
「成り」と「不成」の選択
将棋には「成り」と「不成」という特別な動きが存在します。
駒が敵陣(盤上の3段目)に入ると、歩、香、桂、銀、角、飛の駒は「成る」ことができ、これにより駒の動きが強化されます。
たとえば、「2四銀成」は銀が2四に成ったことを示し、「2四銀不成」は成らずに進んだことを表します(MyNavi Books)(Shougi-A)。
「打ち」の表記
「打ち」という表記は、駒台にある持ち駒を盤上に打つ際に使用されます。
例えば、「2四歩打」と表記された場合、それは盤上ではなく駒台から歩を2四に打ったことを意味します。
この「打ち」は、持ち駒が増える状況に頻繁に登場し、終盤の戦略に大きく影響します(日々頓死)。
「同」の表記
「同」という表記は、前の手と同じマスに駒が動いた際に使用されます。
たとえば、「同銀」と書かれた場合、それは前の手で動いた駒と同じ位置に銀が移動したことを示します。
これらの特殊な表記は、複雑な局面を記録する際に不可欠であり、特に上級者の対局やプロの棋譜を読み解く際に重要な役割を果たします。
将棋の盤面の棋譜並べの重要性
・自分の棋譜並べと比較
・棋譜並べを効果的に行うコツ
棋譜並べは、将棋の対局で記録された指し手(棋譜)を実際に将棋盤で再現し、進行を確認する作業のことです。
これは、将棋を学ぶ上で非常に効果的なトレーニング方法であり、プロ棋士から初心者まで幅広く活用されています。
棋譜並べは、対局者の思考や戦略を深く理解するための手段として欠かせません。
棋譜並べのメリット
- 戦局の理解が深まる
棋譜並べを行うことで、単に指し手を追うだけではなく、その場でなぜその一手が選ばれたのかを考えることができます。これにより、プロ棋士の戦略や局面ごとの意図を読み取ることができ、自分の棋力向上に直結します。
また、同じ局面を異なる視点から見ることで、より広い視野で将棋を捉える力が養われます(Japan Shogi Association)(Shougi-A)。
- 形勢判断の訓練
棋譜並べは、局面ごとの形勢判断を身につけるためにも有効です。例えば、序盤、中盤、終盤それぞれの局面で、どのように形勢が変化していくのかを体感し、次第に自分でも形勢を判断できるようになります。
これにより、実際の対局でも冷静な判断が可能になり、勝率向上に寄与します(MyNavi Books)。
- 定跡や戦法の習得
棋譜並べは、特定の戦法や定跡を学ぶ際にも非常に有効です。
多くのプロ棋士の対局を繰り返し並べることで、彼らがどのように定跡を活用しているのかを理解できます。
これにより、特定の戦法を自分のものにし、実際の対局で応用する力が身に付きます(Shougi-A)。
自分の棋譜並べと比較
また、他人の棋譜だけでなく、自分の対局を再現して並べることも重要です。
これは、棋力の向上に不可欠なプロセスです(日々頓死)。
棋譜並べを効果的に行うコツ
棋譜並べを行う際には、以下のポイントを押さえるとより効果的です:
- 目的を持って並べる:ただ並べるだけではなく、特定の目的(戦法の確認や形勢判断など)を意識しながら行うと、学びが深まります。
- 複数の対局を比較する:同じ局面でも、異なる棋士の指し手を比較することで、多角的な視点が身につきます。
プロ棋士の思考を追体験しながら、自分の棋力を段階的に向上させましょう。
将棋の盤面の読み方について詳しく解説!:まとめ(総括)
- 将棋の盤面は、数字と漢数字で構成される座標で表記される。
- 「▲」「△」の記号は、それぞれ先手と後手を示す。
- 駒の動きは「右」「左」「上」「引」などで方向が示され、成りや打ちも表記される。
- 特殊な表記として「成り」「不成」「打ち」や「同」があり、局面の複雑さを明確にする。
- 棋譜並べは、プロの対局や自分の対局を理解するために非常に有効な方法。
- 定跡や戦法の学習にも、棋譜並べが役立つ。
- 棋譜を並べることで、形勢判断や戦略の理解が深まる。
- 自分の対局を振り返り、改善点を見つけることが棋力向上につながる。
- 同じ局面でも複数の棋士の手を比較することで、視野を広げることができる。
- 棋譜並べは、初心者から上級者まで幅広く活用される学習方法です。
※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています